うつ病になるきっかけ、うつ病になりやすい病前性格
ある素因や特徴ある性格を持つ人にきっかけがあるとき、うつ病を生じることが多いと言われています。
うつ病の要因には様々な仮説がありますが、うつ病の素因や病前性格を持つ人に発病状況因が重なったときに、うつ病を発症することが多いと言われています。うつ病の発症につながるような発病状況因としては、以下のようなことがあります。
- 病気やけがなどによる身体的なダメージに対する不安
- 子供の独立や失業、退職など、これまで自分を支えてきた人間関係や地位を失うことのむなしさ
- 親しい人との死別、離別などの別れることの悲しみ
- 結婚、出産、転校、就職などの環境の変化に対するプレッシャー
このように、離別や失業などの悲しい出来事以外に、結婚や出産などの喜ばしい出来事でもうつ病を引き起こす可能性があります。 しかし、発病の要因がはっきりしている場合は、比較的治りやすいと言われています。
(注)監修:昭和大学医学部精神医学教室教授 上島 国利
うつ病になりやすい病前性格
- 几帳面、完璧主義、真正直
自分を減点しすぎない
- がんばり屋で自分の中に閉じこもる人
辛いときは周りの人に相談する
うつ病になりやすい病前性格としては、几帳面、完璧主義、真正直タイプとがんばり屋で自分の中に閉じこもるタイプがあります。
前者のタイプの人には減点主義になりすぎないように伝え、後者のタイプの人には、辛くなったらできるかぎり周囲の人に相談するように伝えます。 また、うつ病は性格の問題だけではなく、環境要因も大きく影響するため、なるべくストレスの少ない環境づくりをするように勧めます。