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福祉用語の基礎知識 > 疾患/症状/状態

このコーナーでは、福祉用語の内、主に「疾患/症状/状態」に関連したものをご紹介しています。

※ 原則として新しく追加したものが上になっています。
No.23 五大疾患 No.24 見当識
No.21 高血圧 No.22 EE(感情表出)
No.19 幻覚 No.20 素行障害
No.17 ガス吸引について No.18 記憶障害
No.15 反社会的行動 No.16 非社会的行動
No.13 睡眠障害 No.14 意識障害
No.11 体感幻覚 No.12 心の健康
No.09 ストレス No.10 DV (ドメスティックバイオレンス)
No.07 生活習慣病 No.08 アダルトチルドレン
No.05 ひきこもり No.06 バーンアウトの尺度
No.03 いじめ No.04 メタボリックシンドローム
No.01 燃え尽き症候群
(バーンアウト・シンドローム)
No.02 空の巣症候群
       

No.24  見当識

現在の自己が置かれている状態を正しく見当づける能力を見当識といいます。

見当識が正しく保たれるためには、意識、記憶、思考などの能力を正しく保たれている必要があります。したがって意識、記憶、思考などが障害された状態で見当識も障害される。見当識は通常、時間、場所、自己を含めた人物に関する見当識に区分されます。

見当識が障害される場合、時間見当識、場所見当識、人物見当識の順に障害されることが多くあります。見当識の検査をする場合、時間については、現在の年月日、季節、午前午後、およその時間経過などを聞きます。場所については「ここがどこか」(部屋、建物、地名)などを聞きます。人物については自分自身が誰か、その氏名、年齢など、親しいそこにいる人物がだれなのかなどを聞きます。

意識障害、脳器質疾患、健忘症候群等のときに見当識障害が生じやすいといわれています。

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No.23  五大疾患

2011年7月、生活習慣病のがん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・の<4大疾病>の中に、新たに精神疾患を加え<5大疾病>とする事が厚生労働省の諮問機関である社会保障制度審議会医療部会に於いて、提言・決定されました。これにより都道府県が作成する地域保健医療計画に盛り込まれるようになりました。国の指定に伴い精神疾患が国民の病として社会全体で受け止め認識するよう行動が求められます。

2008年の調査で精神疾患の患者数は323万人。癌152万人、糖尿病237万人と比べて精神疾患の患者数は突出しています。13年続けて年3万人を超える自殺者の数が減少しない現在 (交通事故死は1万人を下回っています。) 自殺者の9割が何らかの精神疾患を抱えていたという可能性があると言われています。早期発見、早期治療が大切で企業もメンタルヘルス対策に関心を高めています。又、高齢社会を反映し認知症も益々増加し当分減少に転じることは考えられません。このため、国民病として今回の指定に結び付いたと言えるでしょう。精神疾患対策に地域の病院や診療所がそれぞれの機能を発揮し連携を進める事が求められています。

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No.22  EE(感情表出)Express Emotion

家族が患者さんに対して取る態度や言葉の事。1957年イギリスのブラウンによる、家族の感情表出と再発の関連性についての研究が著名です。

家族が表す3つの感情について

「批判的コメント」何もしないでゴロゴロしてしょうがない。

「批判」いっそあんな子なんていない方がいい、一発殴ってやりたい。

「情緒的巻き込まれ」ちょっとしたことで泣き崩れてしまい、冷静さを失ってしまう。

等の感情表出が高い状態を高EE、低い状態を低EEとしています。高EE群の家族の疾病再発率が高いことが指摘されています。当事者の周りで生活している家族や周りの人達の配慮有る対応しだいで再発率が低くなる傾向があると言われています。

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No.21  高血圧

血管性、内分泌性など基礎疾患の明確なものを二次性高血圧というが、多くは特定の原因がはっきりせず加齢に伴い血圧が上がる本能性高血圧であります。

徐々に血圧が高くなることもあり、初期には症状が少ないです。しかし、急激な血圧上昇に伴い、一過性の頭痛、吐き気、嘔吐、意識障害などに症状を示す場合、高血圧性脳症といいます。

長期に高血圧状態が続くと、脳、心臓、腎臓、眼などに合併症を起こす為、コントロールが必要になります。塩分制限、肥満防止、適度の運動など生活療法を基本とし、それだけでは降圧が図れない場合は、薬物療法を行います。高齢者では、急激かつ過度の降圧は臓器の循環障害を起こす危険もあります。

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No.20  素行障害

小児、思春期に生じる、6カ月以上持続する大きく逸脱した反社会的、攻撃的行動パターンによって特徴づけられる行動障害をいいます。

情緒障害など他の疾患や行動障害に伴って生じる場合も多く、その場合は他の診断が優先されます。男児に多く感情移入の障害を伴います。ICD−10では、家族内に限られるもの(家族限局性)、非社会性(グループ化されない)のもの(非社会化型)、社会性(グループ化された)のもの(社会型)の三亜型に分けている。18歳以降になって非社会性パーソナリティ障害に行こうする場合があります。養育環境、社会経済的環境、虐待などの心理社会的因子がその原因として指摘されています。養育環境調整、養育者教育、精神療法、薬物療法などが治療として行われています。

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No.19  幻覚

錯覚とともに知覚の異常の一つであり、実際には存在しないものを知覚することをいいます。

存在しないものが知覚されるとは、意識内の表象が客観空間に投影されたものとみなされます。このように客観空間に投影され実在感が強く知覚としての性質をもつ幻覚を真性幻覚といいます。これに対し表象としての性質が強く実在性の確信が少なく、かつ客観空間ではなく主観空間に投影された幻覚を偽幻覚といいます。

感覚に従って幻覚を分類すると、幻視、幻聴、幻嗅、幻味、体感幻覚に分類されます。意識障害を伴わない幻覚は、総合失調症、アルコール幻覚症などで生じ、意識障害を伴う幻覚は、せん妄、幻覚薬を含む精神作用物質使用による障害、もうろう状態などで生じます。

意識障害を伴わない幻覚では幻聴が多く、意識障害を伴う幻覚では幻視が多いものです。幻視は閃光や模様状の要素性幻視と複合性幻視があり、意識障害児に出現しやすいです。特殊なものとして自分が幻視される自己幻視があります。

幻聴も物音の要素性幻聴と幻声を中心にした複合性幻聴があります。幻声にも短い単語から対話性の幻聴まであります。複数の人物が本人のことを噂しあったり、本人の行動を注釈したりする幻聴はシュナイダーの1級症状の一つであり統合失調症に比較的特有のものと考えられています。幻聴の特殊型として自分の考えが言葉になって聞こえる考想化声がありこれもシュナイダーの1級症状です。

幻嗅は悪臭の幻覚が多く、便臭などの自己の臭気の幻覚を感じる場合もあります。幻嗅自体は幻覚としては少ないようです。幻味は幻嗅よりもさらに稀です。てんかん発作、特に側頭葉てんかんの前兆として幻味が生じることがあります。体感幻覚には皮下蟻走感のような幻触、内臓が腐る、引っ張られる等の奇異な内臓感覚を生じる臓器幻覚などがあります。体感幻覚は幻嗅より頻度は高いです。

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No.18  記憶障害

情報を記銘し、把持し、再生ないし再認するという記憶に関する機能のうち、一部ないし複数の機能が障害される状態をいいます。

症状論的には、新たな情報を記銘することができない記銘力障害と再生障害である全般的記憶減退や健忘に大別されます。

健忘は、一定期間ないし一定の事柄の記憶の再生、再認が障害される状態であります。さらに、誤った記憶を訂正できない作話や妄想追想があります。記憶障害は、持続性、成因、病変部位などにより詳細に分類されます。

記憶障害の例として、高齢者の記憶減退(全般的な物忘れ)、頭部打撲などによる意識障害の際に生じる逆行健忘(それ以前の記憶を再認できなくなる)、アルコール大量摂取などのために、乳頭体や視床内側核などが障害されて生じるコルサコフ症候群(記銘力障害や失見当識、作話など)、側頭葉切除後などに生じる海馬性健忘(高度な記銘力障害を主徴とする)、皮質性健忘(失語、失認、失行をきたす)、心因性の全生活史健忘(自己にまつわるエピソード記憶を再認できなくなる)等があります。

こちらの記事を参考にしてください。

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No.17  ガス吸引について

制汗スプレー、ライター用ガスやカセットコンロ用ガス等を吸引する行為のことをガスパンと言い、吸引中に死亡する、ガス爆発を起こし負傷するというなどの事案が起きており大変に危険な行為です。

ガス吸引の危険性について

麻酔作用

  • 吸引すると脳が麻痺して酩酊状態に陥ります。
  • 幻覚、幻聴、妄想、時には激しい興奮状況を生じます。

酸素欠乏

  • ガス吸引をすることにより、急激な酸素欠乏を起こします。
  • 酸素欠乏により呼吸停止、死亡する可能性もあります。

引火・爆発

  • ガスパンに使用されるガスは引火性が高いので、密室で煙草をすって爆発し、吸引していた少年が大怪我を負う、第三者に危害を及ぼすなどの恐れもあります。
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No.16  非社会的行動

人が社会的に行動するとは、自らの欲求や価値観に従い他者と関係をもつこと、あるいは他者との間で形成される役割関係のなかで活動することです。

これに対して、非社会的行動とは他人との感情的交流や自己の責務を回避する行動です。非社会的行動は、反社会的行動とは異なり、社会的な価値や規範への攻撃性は強くみられず、また脱社会的行動ほどには社会規範に対して積極的な離脱をするわけではありません。

一般に非社会的行動が生じる要因としては、低い自尊心、社会的挫折、周囲に対する関心の低さ、希薄な人間関係などがあげられます。非社会的行動の例として学童期の不登校、青年期のひきこもりなどがあります。非社会的行動は、統合失調症など精神疾患の結果として生じることもありますが、すべての非社会的行動が病的なものとはいえず、かえって個人の成長や社会の展開に寄与する場合もあり得ます。

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No.15  反社会的行動

社会一般に認められる価値や規範を逸脱し、これに敵対ないし挑戦する行動をいい、以下のように分類されます。

第一に刑事罰の対象となる特定の他者の利益を侵害する行動(殺人、暴行、傷害、恐喝、詐欺、誘拐、放火、強盗など)、嘘、ストーキング、動物虐待などがあげられます。

第二に見かけ上の被害者はいないかもしれないが社会が容認しない行動(売春行動、違法賭博、違法薬物使用など)があげられます。

第三に公的領域や不特定の対象に混乱や悪影響を与える行動(政治的なスローガンを掲げた暴力的破壊行動、政府機関やマスコミなどへのいたずら電話、インターネット上のウイルス、多数のオートバイによる暴走行為など)があげられます。

反社会的行動を頻繁に行う人に対して、DSM−IVでは児童や青年には行為障害、成年者には反社会的人格障害の診断基準を定めています。罹患者は普段は反社会的ではないが、急性精神病状態のときなどに一時的に反社会的行動を行うおそれが高まる場合もあります。

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No.14  意識障害

意識の深さの障害(意識混濁)と、意識の質の障害(意識変容)と分けられます。

意識混濁は3−3−9度方式、グラスゴー・コーマ・スケールなどで定量的に評価されることが多いです。3−3−9度方式では、刺激に対する覚醒度からT.覚醒している。U.刺激をすると覚醒する。V.刺激をしても覚醒しない、の3段階に分類し、それぞれをさらに3段階に分類します。意識変容はせん妄とほぼ同義に使われます。軽度ないし中度の意識障害に、精神運動興奮を伴った状態であり、幻覚妄想を伴うこともあります。せん妄を精神症状の程度から、活動過剰型、活動減少型、混合型と分けることもあります。

その他、もうろう状態という概念は、意識狭窄は伴っていることが多く、せん妄と区別することはあまり意味がありません。夢幻状態という概念は、障害された意識状態のなかに、夢のような視覚像が出現する状態のことを言います。

アメンチアとは、困惑の強い状態を指したが、今日ではあまり用いられていません。精神医療の領域では、障害された意識混濁のスケールでは軽度に分類されるような軽い意識混濁とそれに伴う意識変容をほかの精神状況と見分けることがしばしば重要となります。器質性精神病、症状精神病において、意識障害を伴うことが多いことが知られています。

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No.13  睡眠障害

睡眠の質的、量的異常の総称です。不眠、過眠、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群、睡眠覚醒の概日リズムの障害および睡眠時随伴症(パラソムニア)などが含まれます。

不眠の原因には騒音、振動、光などの環境要因、躁うつ病、統合失調症などの精神疾患に伴うもの、一般身体疾患による不眠、薬物の中毒や離脱によるものなどがありますが、直接的な原因がないにもかかわらず、不眠への過度のこだわりと不安が持続し、慢性的不眠と覚醒時の機能障害の訴えが続く場合があり、精神生理性不眠症、あるいは原発性不眠症、あるいは原発性不眠症などと呼ばれ、一般に不眠症という場合を指します。

不眠の症状には入眠困難、睡眠の持続の障害、早朝覚醒等があります。不眠の治療はその原因に応じて行われまる、不眠症の場合、入眠を過度に意識するために緊張して、さらなる不眠を招く悪循環を形成していることが多く、睡眠導入剤を用いた治療のほか精神療法的関わりも必要となります。

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No.12  心の健康

個人が精神障害の状態にないだけでなく、社会のなかでよい適応の状態(単に環境に順応できるという意味ではなく、環境を選択し、ときにはこれに働きかけて積極的によりよい環境につくりかえていくことのできること)にあることを心の健康であると言います。

「心の病」とは、個人が精神障害の状態にあること、もしくは社会のなかでよい適応の状態にないことをいい、通常の精神障害の概念よりも広い、あいまいさを含む概念であります。「心の病」は「精神障害」や「精神病」に比べて重症感が少なく、身近な人には使いやすい言葉とされるが、精神障害者本人からは「心の病」という言葉は安易に使うことを批判する意見も有ります。

心の健康づくりには、個人の努力だけでなく社会全体の取り組みが必要であって、行政的にはヘルスプロモーションの考え方を導入した「心の健康づくり対策」が進められています。心の健康問題は、睡眠障害、ひきこもり、虐待、家族内暴力など多様であり、心の健康づくりは、「生きることを支える」取り組みとして、国民的課題となっています。

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No.11  体感幻覚

体感とは、運動感覚、平衡感覚、臓器感覚などを含む自己の身体存在の全体的な感覚を指し、通常、健康時には意識にのぼらないものであります。

精神病的体感異常の場合には、基盤となる身体疾患がないにも関わらず、「脳がくさってしまい空っぽになっている。下半身に電気がかかってくる。お腹の中で虫が動き回っている。全身に針がさっている。」等、身体自我の障害を伴う奇妙な体感の異常を訴える場合があり、これを体感幻覚と言います。

主として、統合失調症にみられるが脳器質性精神病にみられることもあります。セネストパチーランスにおいて、体感異常や体感幻覚を主症状として他の精神症状を伴わず慢性に経過する病型に対して用いられてきました。

しかし、長い経過のなかで統合失調症と区別できない場合も少なくなく、ドイツや日本では独立した疾病としてではなく、統合失調症などにみられる異常体感という意味でつかわれることもあります

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No.10  DV (ドメスティックバイオレンス)

2001(平成13)年10月に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(DV防止法)が施行されました。施行後、4ヶ月間で4841件の被害相談が全国の警察署に寄せられた。被害者の98.4%は女性が占めています。DVは夫婦や恋人などの親しい間柄の男女間で発生する暴力を指します。この法律が対象とする配偶者には、婚姻届を出している夫婦の他に内縁関係などの事実婚の男女も含みます。

DV防止法施行後、平成14年14140件、平成15年12568件、平成14410件、平成17年16888件、平成18年18236件、平成19年20992件、平成20年25210件と上昇傾向にあります。

内訳として、「被害者と加害者の関係」については、「婚姻関係」が約70%を占めており、「相談者の性別」については、「女性」が約99%を占めています。

相談されないケースもあるため、数字に出ているさらに何倍ものDVが発生しているものと考えられています。相談しない背景として、家族の壊したくない、暴力が強まるかもしれない、このくらいの暴力はどの家庭でもあるのではないか、自分が悪いから仕方がない等の思いから相談に至らないケースがあります。一人で考え込まず、家族、友人、警察、病院、クリニック等、誰かに相談してみてはいかがでしょうか。

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No.09  ストレス

ストレスの原因はストレッサーと呼ばれ、その外的刺激の種類から生物学的ストレッサー(炎症、感染)、心理社会的ストレッサー(位階、不安)、物理的ストレッサー(寒冷、騒音、放射線)ストレッサー、化学的ストレッサー(酸素、薬物)に分類さます。ストレッサーが作用した際、生体は刺激の種類に応じた特異的反応と、刺激の種類とは無関係な非特異的(ストレス反応)を引き起こします。

ストレス反応

ストレス反応とは、一定に保たれている生体の諸バランスが崩れた状態(ストレス状態)から回復する際に生じる反応を言います。ストレスには生体的に有益である快バランスと不利益である不快バランスの二種類があります。これらのストレスが適当な量だけ存在しなければ本来的に有する適応性が失われてしまう場合があるために適切なストレスが必要なのであります。しかし過剰なストレスによってバランスが失われてしまう場合があるため、様々なストレス反応が生じ、ストレスがある一定に限界を超えてしまうと、身体や心に摩擦が生じるのです。

ストレス対処

ストレス対処(ストレスコーピング)とは、ストレッサー処理するために意識的に行われる行動及び思考を言います。これは、個人と環境の相互作用的な過程であるとする対処戦略という考え方があり、ストレッサーの解決を目指して情報収集や再検討を通じて解決を図る問題焦点型対処とストレッサーが起因する情動反応に注目した攻撃行動や問題を忘却するような情動焦点型対処に別けることができます。また、パーソナリティ特性であるとする考えもあります。

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No.08  アダルトチルドレン

アダルトチルドレンは、幼少期につらい経験や心の傷をひきずり、身体は大人だが心は子どものまま、大人として振舞う事が困難な状態を言います。

最初は、アルコール依存症の父とアルコールを供給し依存させ続ける母の間で育つ子供の心理とされていましたが、アメリカのソーシャルワーカー、クラウディア・ブラックの研究により、単にアルコール依存症の親のもとで育った子供だけでなく、機能不全家庭で育った子どもが特徴的な行動、思考、認知を持つとされて指摘され、現在、最も広く支持されている定義は「子どもの成育に悪影響を与える親のもとで育ち、成長してもなお精神的影響を受け続ける人」です。

アダルトチルドレンの特徴として、・正しいと思われていことにも疑いを持つ・物事を最後までやりぬくことが困難である・習慣的に嘘をついてしまう・自分を情け容赦なく否定する・自分の事を深刻に考えすぎる・他人と密接な関係が持てない・環境の変化に過剰反応する・常に他人から肯定され、受け入れられることを求めている等、生きにくさを抱える状態等があります。

近年問題視されているのは、アダルトチルドレンは、摂食障害やアディクションになってしまったり、DVや虐待の加害者になってしまう危険性をはらんでいることです。

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No.07  生活習慣病

生活習慣病は、糖尿病(1型を除く)、脂質異常症(家族性のものを除く)、高血圧、高尿酸血症等の生活習慣が発症原因に深く関与していると考えられている疾患の総称であります。 このような疾患と肥満を複合する状態を、医学的にメタボリックシンドロームと言います。また、がん、脳血管疾患、心臓病の3大死因も生活習慣との関わりが強く、肥満はこれらの疾患になるリスクを高めると言われています。

食習慣に関する生活習慣病

 インスリン非依存型糖尿病・肥満・高脂血症(家族性のものを除く)・大腸がん(家族性の
ものを除く)・歯周病 など

運動習慣に関する生活習慣病

 インスリン非依存型糖尿病・肥満・高脂血症(家族性のものを除く)・高血圧症 など

喫煙に関する生活習慣病

 肺偏平上皮ガン・循環器病(先天性のものを除く)・慢性気管支炎・肺気腫・歯周病 など

10大死因(18年 人口動態統計)

(1)悪性新生物(がん) 30.4% (2)心疾患16.0% (3)脳血管疾患11.6% (4)肺炎9.9% (5)不慮の事故3.5% (6)自殺2.8% (7)老衰2.6% (8)腎不全2.0% (9)肝疾患1.5% (10)慢性閉塞性肺疾患1.3%

2006年(平成18年)の死因の割合をみると、がん、心臓病、脳血管疾患の3大死因が58.2%を占めて心臓病と脳血管疾患のような主要な死因の下地になる病気は、糖尿病・脂質異常症・高血圧・高尿酸血症であります。また、喫煙は上位4死因のすべては危険因子であり、「予防可能な最大の死因」とされています。 また、生活習慣病の推定有病者数(平成14年)は、高血圧症(約3100万人)、高脂血症(約3000万人)、糖尿病(約740万人)とされ、人口にほぼ半分にあたる、47%がこの3つのいずれかに該当するとされています。

対策

日本で発症している重大な病気であり、かつて成人病と呼ばれたように20代から30代の人々の間で多く、食生活の欧米化や運動不足、タバコの煙が強く関連しています。 食生活の変化として、炭水化物が減少し、それに伴い動物性食品や脂っこく、甘いお菓子や甘い飲料の消費量の増加が原因とされています。また、塩分の摂取過剰、野菜の摂取不足等も原因とされています。 食生活はがん発症原因の30%に関わっているとする報告もあり、職の欧米化との関連性が強いのは乳房や前立腺や大腸のがんであると考えられています。タバコもがん発症原因の30%に関わっているとせれ、専ら肺がんに関連しているが口腔や尿路のがんの主要な原因でもあります。 また、菜食者はがん、2型糖尿病、肥満、高血圧、心臓病といった主要な死因に関わるような生活習慣病のリスクが減り、認知症のリスクが減るとしています。

死亡のリスク

スウェーデンにおける32年の追跡調査によれば、生活習慣病による全死亡のリスクは

(1)喫煙…1.92倍 (2)糖尿病1.64倍 (3)高血圧1.55倍 (4)メタボリック症候群1.36倍
(5)高コレステロール血症1.10倍とされています 。

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No.06   バーンアウトの尺度

「バーンアウトシンドローム」は、それまで意欲を持って一つの事に没頭していた人が、あたかも燃え尽きたかのように意欲を失くし、社会的に適応できなくなってしまう状態の事を言います。絶え間ないストレスにより発症し、うつ病の一種とも考えられています。朝起きられない、職場に行きたくない、アルコールの量が増える、イライラが募るなどの症状がみられ、仕事が手につかなくなり、対人関係を避けるようになります。病気に対する抵抗力も低下し、人生に対しても悲観的になることから、家庭生活の崩壊や、最悪の場合自殺や過労死に至ることもあります。 「バーンアウトシンドローム」は、精神心理学者ハーバード・フロイデンバーガーが1974年に初めて用いた造語で、日本語では「燃え尽き症候群」とも呼ばれます。その後、社会心理学者クリスティーナ・マスラークが「情緒的消耗感・脱人格化・個人的達成間の低下」から重症度をMBI(Maslach Burnout Inoventory)を用いて判定します。

「情緒的消耗感」

情緒的消耗感とは、「仕事を通じて、情緒的に出し尽くし、消耗してしまった状態」と定義されています。消耗感あるいは、疲労感はストレスの一般的な自覚症状であるが、単に、消耗感ではなく、「情緒的」という限定が付いているのは、この消耗の主たる源が「情緒的な資源の枯渇」にあると考えられているからです。3つの下位尺度のうちこの「情緒的消耗感」をバーンアウトの主症状である考えられています。つまり、バーンアウトとは、仕事の上で日々過大な情緒的資源を要求された結果生じる情緒的消耗感であり、他の2つの下位尺度は、この「枯渇状態」の副次的な結果であります。

「脱人格化」

脱人格化とは、「クライエントに対する無情で、非人間的な対応」と定義されています。脱人格化とは、クライエントの症状名や特徴など没個性的なラベルをつけ、個人名で呼ばない行動等のクライエントそれぞれの人格を無視した、思いやりのない紋切り型の対応を意味します。また、書類の整理など事務的な仕事に終始し、それに生きがいを感じる、又は、クライエントが視界できないような難解な専門用語を振りかざしたりする行為もクライエントとの煩わしい接触を避けるためだとすれば、脱人格化のあらわれだと言えます。

「個人的達成感の低下」

個人的達成感とは、「ヒューマンサービスの職務に関わる有能感、達成感」と定義されています。成果の急激な落ち込みと、それに伴う有能感、達成感の低下は、離職や強い自己否定などの行動と結び付くことも少なくありません。

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No.05   ひきこもり

ひきこもりとは、「とくに精神的な障害をきっかけではなく、自宅や自室に6カ月以上の長時間ひきこもって社会参加できないでいる中学卒業以降の成年の状態」と定義され、パソコン通信や、電話で外の人との接触がある人、家事などをして家族と良好な関係を持っている人は該当しないとされています。

ひきこもりに伴い、昼夜逆転や器物損壊、支配的言動、家族を拒否、過食や拒食などの問題行動がみられることもあります。 また、子から親への家庭内暴力が伴うケースも多く、1990年代後半から問題視され始め、正確な統計がないが、少なくとも50万人以上、160万人いると推測する識者もいます。

性別では、男性が6〜7割を占めており、年齢は、10代から30代を中心としているが、長期のひきこもりによる高年齢化が続き、40代の症例も多く見られます。欧米では見られず、日本に特徴的な現象と思われていたが、韓国でも症例が報告されており、子供を依存させやすい東アジア的親子関係が影響しているとも言われています。

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No.04   メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・血中脂質異常のうち2つ以上を合併した状態を言います。 40歳〜74歳におけるメタボリックシンドローム該当者数は約940万人、予備群者数は1020万人と考えられ、男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームと強く疑われる者または予備群と考えられています。

診断基準

内脂肪型肥満の診断基準⇒BMI〈体重(kg)÷(身長(m))2〉25以上で、男腹囲85p以上、女腹囲90p以上を上半身肥満の疑いとし、そのうち腹部CT法による内臓脂肪面積100平方p以上(男女とも)を内臓脂肪型肥満と言い、かつ@血圧130/85mmHg以上A中性脂肪150mg/dL以上またはHDLc40mg/dL未満。A空腹時血糖110mg/dL以上の3項目中2項目以上該当することとされています。

メタボリックシンドロームは生活習慣病の入り口と言われ、様々な生活習慣病の要因の1つになる恐れがあることから、平成20年4月から、医療保険者において40歳以上の被保険者・被扶養者を対象とする内臓脂肪肥満に着目した健診及び保健指導等の事業実施が義務付けられています。

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No.03  いじめ

文部科学省は、2007年1月19日、児童・生徒の問題に関する調差で用いる、いじめの定義を見直すことを決め、従来のいじめの定義では、「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」としていたが、見直し案では「子どもが一定の人間関係のある者から、心理的・物理的攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」「いじめか否かの判断は、いじめられた子供の立場に立って行うよう徹底させる」としています。

いじめには、いじめる側、いじめられる側、傍観者という構造があり、いじめの原因はいじめる側やいじめられる側だけにあるのではなく、傍観者がいじめを黙認することは、いじめる側にとって暗黙の了解と解釈され、いじめを促進することになるという考えもあります。現在、全国の小学校、中学校、高学校、特殊教育諸学校におけるいじめの認知件数は12万4898件に昇っています。いじめや不登校等の学校での問題は年々深刻であり、現在では文部科学省における「ソーシャルスクールワーカー活用事業」を中心に、個人が環境に合った学校生活を円滑に行えるよう取り組みが始まっています。

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No.02  空の巣症候群

以前の多世代の家族形態から、核家族への移行等による社会背景にもより、就学、就職等で子どもが家を離れる事により、親の役割が終了し、家庭(巣)が空になったように感じてしまうこと現象です。

主に中高年の女性にみられ、症状として、頭痛、腰痛、不眠、抑うつ感、アルコール飲酒を示します。子どもは、いずれ育っていくと考え、趣味や習い事、地域の方との交流等、子供以外の生きがいをみつけるのもいいかもしれません。

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No.01  燃え尽き症候群 (バーンアウト・シンドローム)

仕事優先でがむしゃらに働くといった、典型的な会社人間の方が、突然何らかの原因で、やる気や集中力の喪失、心身の疲労を訴える等、精神的な極度の疲労状態になるということを言います。

症状として、無気力、不眠、悲哀感、疲労感などを感じる等です。長時間労働、緊張状態が続く、医療関係者、教育関係者、福祉関係者等の対人専門職の意欲をもって頑張ってる方がかかりやすいと言われています。

 
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