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こころの病気の用語

アウトリーチ

アウトリーチは「Out(外へ)reach(手を伸ばす)」という意味で、訪問型の支援サービスのことです。精神科領域では、精神科医や看護師、作業療法士、精神保健福祉士などさまざまな職種がチームを組み、支援が必要な人のもとを訪れます。実際に病気を経験したピアスタッフがチームに入ることもあります。

精神に困難を抱えている人の中には、自分から相談できずにいる人が少なくありません。治療を中断してしまった人、ひきこもり状態で孤立して生活に困っている人もいます。アウトリーチチームは保健所や地区町村などと連携して情報を集め、そうした人達に必要な支援を届けます。状況に応じて医療や福祉につなげることで、新たな入院や再入院を防ぎ、地域生活が維持できるように支えるのです。

 

『多職種アウトリーチチームによる支援のガイドライン』によると、アウトリーチの対象者は以下のような人達です。

 

統合失調症、双極性障害、重症うつ病などの診断名がつく人々で、障害のために、以下の状態のいずれかにある人々。

  1. ひきこもり状態で、孤立していて、独力での生活の維持が困難な状態にある
  2. 1年以上の長期入院や1年間に複数回の入院や頻回の救急利用をするなどの状態に
    ある

 

また、精神に困難のある人の家族も支援します。ケアが長期間にわたると家族も疲弊し、当事者との関係にひずみが生じる場合があります。そうした事態を解消するために、アウトリーチチームが家族の大変さに寄り添い、必要な支援を提供するのです。

 

一口にアウトリーチといってもさまざまな種類があります。例えば、医療機関のスタッフが出向く往診や訪問看護、保健師等や福祉スタッフの訪問支援。また、「ACT」(Assertive Community Treatment:アクト)と呼ばれる包括的地域生活支援プログラムを用いた支援をしているアウトリーチチームもあります。

ACTは、従来であれば入院が必要だった重度の精神障害のある人が地域で生活できるよう、24時間365日対応の手厚い訪問支援するプログラムです。訪問看護ステーションや相談支援事業者、在宅支援を行う精神科診療所などのアウトリーチチームが、その役割を担っています。

 

なお、アウトリーチには「精神障害者の地域移行」という目的もあります。精神に困難のある人がなるべく入院せず、地域で暮らせるようにし、多すぎると言われる精神科病床を減らすことを目指しているのです。厚生労働省は2011年度〜2013年度にかけて「精神障害者アウトリーチ推進事業」と題するモデル事業を実施しました。今後、ますますの普及が期待されます。

「入院か通院か」という二者択一ではなく、その中間のような訪問型支援サービスは、精神に困難のある人が無理なく地域で暮らすために重要な役割を持っています。

 

※参考文献

『多職種アウトリーチチームによる支援のガイドライン』伊藤順一郎 編・監修

 

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