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こころの病気の用語

抑うつ神経症

● 症状

抑うつ神経症は、常日頃から抑うつ的な気分に陥っている状態を指す言葉です。神経症性うつ病とも言います。1980年以前は、精神医学の臨床現場でもよく用いられていました。しかし、同年に発行されたアメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル『DSM-III』(第3版)で抑うつ神経症という言葉の記載がなくなり、気分変調性障害(または持続性抑うつ障害)へと含められました。

『DSM-III』では、それまで「〜精神病」や「〜神経症」と分類されていた病名を見直し、「〜障害」という表現で統一しています。例えば、不安神経症はパニック障害や全般性不安障害、強迫神経症は強迫性障害と呼ぶようになりました。抑うつ神経症も、その流れで気分変調障害と呼ばれるようになったのです。

WHOの診断ガイドライン『ICD-10』では、気分変調性障害を気分変調症と分類しています。

ちなみに、似た概念として「抑うつ反応」がありますが、こちらは何らかのストレスによってうつ状態が引き起こされたことそのものを指す言葉です。

 

気分変調障害の典型的な特徴は、ほぼ1日中、抑うつ気分が続く状態が長期間(2年以上)にわたることです。自分は社会に不適応だ、すべて自分が悪いなどと感じたり、ささいな刺激に過敏になったり、怒りっぽくなったりします。それまで興味のあったことへの関心も薄れ、活力がなくなり、仕事や生活上の生産的な活動ができなくなったりもします。人によっては引きこもり状態になります。

 

不活発、無力感、快感消失、自尊心の低下に苦しむ点は、うつ病と重なる症状です。しかし、うつ病とはまったく別の疾患です。うつ病は食欲や性欲の低下、焦燥感、精神運動の制止(なにも考えられなくなる)といった客観的にもわかる症状が現れるのに対し、気分偏重障害は「気分が落ちこんでいる」という主観的な症状が中心で、それを自ら訴えることが多い障害です。落ち込みの度合いはうつ病より軽く、しかし長期間にわたる点が特徴的です。

 

気分変調障害は、どういう病気か明らかになっていないところも多いものの、若い世代のほか、中年期や高齢期にも似たような疾患(気分変調障害の亜型)になる例が報告されています。

なお、気分変調障害の患者さんは、家族にうつ病や双極性障害にかかっている人が多いことがわかっています。

 

※参考文献

『カプラン 臨床精神医学テキスト 日本語版第3版』(メディカルサイエンスインターナショナル)

『現代精神医学事典』(弘文堂)

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